期間別騰落率ではなく期間騰落率
日本の運用会社は、ファンドの月次レポートを発行しています。正式な運用成果レポートである運用報告書は、6か月や1年ごとに発行されるのに対して、月次レポートは名前の通り毎月発行されるので、ファンドがどのような運用をしているのか理解するためにとても役に立ちます。
月次レポートで多くの人が最初に目にするのがファンドの基準価額の推移です。グラフを最初に見て、次に、「期間別騰落率(いわゆるリターン)の表を見るのが一般的です。ファンドが基準とするベンチマークを設定しているファンドであれば、ベンチマークの騰落率が併記してあり、ベンチマークに勝ったのか負けたのかも知ることができます。
ところで、この期間別騰落率は、現時点から過去のある時点にかけての騰落率の集合になっているということご存知でしょうか。図示するのであれば、図1のようになります。
図1 月次レポートに記載されている期間別騰落率

現在から見た騰落率の比較も必要でしょうが、本当の期間騰落率も必要なのではないでしょうか。本当の期間騰落率とは、3か月前から現在までの期間、6か月前から3か月前までの期間というように、騰落率の計算期間が重複しないようにしたものです。図示すると、図2のようになります。
図2 本当に参考になる期間騰落率

このように騰落率を期間ごとに区切って計算すると2つの点で利点があります。一つは、欧州債務問題やリーマンショックといった大きな政治・経済の出来事に対してどの程度ファンドの基準価額がぶれたのか明らかにすることができるということ。そして、もう一つは、ファンドがベンチマークに対してどの期間で勝って、どの期間で負けているのか明らかにできることです。期間別騰落率ではなく、期間騰落率を参考にするようにしましょう。








